目覚めた人とは、勿論仏教の開祖のお釈迦様(ブッダ、ゴータマ・シッダールダ)のことです。
対比して我々一般の人間は、寝ぼけた人、まだ夢中の人間といったところでしょう。
ところでブッダは、何から目覚めたのでしょうか?
言葉通りに捉えると、目覚める必要があるということは、この世は夢だということになります。
この世が夢だとすれば、目覚めてしまったら、この現実が消えてしまい、目覚めた瞬間ブッダはこの世から消えてしまうと考えるのが自然ですが、消えませんでした。
つまりブッダは、この世という夢の中でも目覚めた状態にいることができる人、つまりこの世が夢だとすれば、ブッダはこの世で明晰夢を観ることができる人を超越した人間だったのです。
実際夢の中における明晰夢の強さは、説明するまでもないでしょう。明晰夢を観ることができれば、夢の中で無双することが可能です。
思考停止状態で神を崇めるのではなく、仏教の常にこの世界の真理を探し求めるスタンスは尊敬に値します。物事を突き詰める姿勢は西洋教とは違い、科学や哲学にも案外矛盾なく馴染めるのが仏教なのです。
例えば仏教の世界観や曼荼羅を研究すると、多元宇宙の謎に近づくことが可能です。知識が足りればわかりますが、神秘的なように見えて、仏教の本質は他のどの宗教よりも科学的なのです。
ということで、我々はこの我々の現実世界でも、明晰夢が見れるようになるよう、精進するのみです。