ブリオリウスの妄想

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DQ11【ウルノーガ救世主伝説】「悪魔の子計画」とは? ウラノスのローシュ殺害の動機と闇。魔王ウルノーガ完全体と邪神ニズゼルファどちらが上か?

 

今回はドラクエ11の大魔王ウルノーガについて考察したいと思います。

当然裏エンディングまで見た前提での話となりますのでネタバレです。 

*以下の作品のネタバレを含みます

ゲーム:DQ11

小説:精霊ルビス伝説

2017/09/09お詫び修正 あっちこっちでニズゼルファ様の名前を間違えていたので修正(汗

ドラクエ11の魔王の歴史

全ての始まり。

 

作中の一枚絵で見たところ、割と余裕で聖龍を倒した邪神ニズゼルファ

光側の視点だと、ニズゼルファが聖龍に襲い掛かった理由は、聖龍の持つ光のパワーを吸収することでした。それぐらい聖龍の持つ光のパワー(聖樹の命パワー)は魅力的でしたが、結局その光の力に負けました。

ご存知の通り、ニズゼルファは聖龍を一度倒したのにもかかわらず、聖龍が紆余曲折を経て聖樹モードへ移行したため、結局邪神は聖龍の光パワーを吸収するに至りませんでした。聖樹モードのすごさが伝わります。マクロスのようなものです。

そしてその聖樹によって生み出された超兵器、勇者ローシュによってニズゼルファは倒されました。

しかし勇者の仲間だった、上昇志向の激しい大魔法使いウラノスの裏切りでローシュは殺されます。カットシーンから見るに、暗殺に使用した武器はDQ3魔法使いの定番武器である「どくばり」の可能性が高いです。

そしてニズゼルファの魔力はウラノスに吸収されてしまいます。

ここで誕生したのが魔王ウルノーガです。

ウルノーガはすぐには世界征服に乗り出さず、ずっと歴史の表舞台から消えていました。ニズゼルファの魂も消滅しておりません。

そもそも、上昇志向厨のウラノスの目的は純粋に力を増すことです。作中で悪さは沢山していますが、世界征服にはそこまでこだわりを持っていなかったようにも見えます。

その後は仲間であったネルセン建国のパンデルフォン王国の宰相として暗躍し、国家を滅亡させたりなど、嫌がらせをしつつ力を蓄え続けていたところを見ると、ニズゼルファの力の吸収に成功したものの、人間の身では力を制御するには至らなかった事がわかります。ニズゼルファ本体の巨大さから推測するに、人の体では器が小さすぎなのでしょう。

その為にウルノーガが欲したのが聖樹の力、聖樹と同化することにより自分の魔力のキャパを最大限に広げ、ニズゼルファの魔力を最大限に発揮しようとしていたと推測できます。

しかし、聖樹との同化に必要なのが聖樹に収められた、勇者の力の象徴である「勇者の剣・真」、それを取り出す事ができるのは勇者だけなので、自分が殺めた勇者「ローシュ」が再転生するまでひたすら待つ、魔王ウルノーガのいじらしくも壮大な計画が始まったのです。

そして、数百年かけてようやく成功した作戦があの、「聖樹でのホメロスさんによるだまし討ち作戦」だったというのもあれですが、他にも周到に作戦を練っていました。

まず最初の軍事作戦として、主人公勇者が生まれた時すぐガチな軍勢をかき集め、ユグノアに向かわせて強引な勇者奪取計画を敢行しており、勇者の誕生を相当待ち望んでいたのがわかります。

多分赤子の勇者さえ捕まえてしまえば、聖樹から勇者の剣を取り出す方法がいくらでもあったのでしょう。でも幸い強引すぎたのもあり、関係者の必死の努力によって阻止されました。そこで焦った魔王ウルノーガはその辺にいたデルカダール王に憑りついて、例の

勇者は悪魔の子」作戦を発動します。

正直この作戦の有効性は頭をひねるところです。そんなことをしなくても、勇者をおびき出す方法はいくらでもあるはずです。あのユグノア王国を一晩で攻め落としたのなら、先に世界を征服してから勇者を探しても割と余裕がありそうです。

そして憑りつけるんだったら、初めからユグノア王か関係者に憑りつけよとおもいましたが、勇者の血を引いているかもしれないアーウィンやロウには取り付けなかったのかもしれません。そしてデルカダール王とは相性が良かったのかもしれません、顔も似ているため、一応ウラノスの子孫説も出ている王様ですね。

とにかく「悪魔の子計画」、最終的に奇跡的に成功したとはいえ、賢明な魔王はどうしてこんなバカな作戦を思いついたのでしょう?

その理由とは?

主人公はローシュの生まれ変わりだと筆者は考えていますが、ウルノーガもそう思っています。

なので、考えうることは一つ。

ローシュに対する私怨です勇者の名を悪魔の子として貶めたかったのです。

ローシュを殺した時といい(作中ではニズゼルファに操られたみたいな言い訳をしていますが(後述。)、もともとローシュの仲間であったウラノスがどうしてここまでローシュに恨みを持っているのか?

そう考えると、この物語の発端は勇者ローシュと魔導士ウラノスの確執から生まれた可能性が出てきます。

ウラノスとローシュの確執を考えてみましょう。

ドォルダ郷ではウラノスはローシュの兄弟弟子でした。一緒に修行した仲で、石碑が出来るほどお互いを認め合うライバル関係を築いていたはずでした。

作中で語られているウラノスの性格は、「魔力に対する上昇志向が非常に激しく、危ういところがあった」と、例えば進化の秘宝があれば躊躇なく手を出すようなマッドサイエンティスト、ドラクエ4のデスピサロのような奴です。

ウラノスさん、後に善と悪の心が分かれましたが、これはもともと二面性があり、人間だったころから二重人格だった可能性があります。

少なくとも、激しい上昇志向の為、恵まれた才能を持つ勇者に対するコンプレックスはかなりあったはずです。それ以外にウラノスがローシュを恨むような証拠は見当たりませんが、考えうる考察が一つあります。

前回の記事のセニカ=ルビスという考察前提で話したいと思います。 

 

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神話「精霊ルビス伝説」では魔王化するのはルビスと三角関係にあるロトの恋敵でした。

絶世の美女のセニカなので、ウラノスもセニカに対して恋心を持っていたとしてもおかしくはありません。上昇志向の魔法使いが美しい賢者に畏敬の末、恋をするのは想像に難くないと思います。

ウルノーガ闇落ちの真相

ここで作中文献のローシュ戦記を見てみましょう。

「ローシュ戦記」

~第一章 始まりの詩~
生命を紡ぐ 命の大樹
その息吹より生まれし 光の勇者。
勇者の光 尽きることなき まばゆさで
果ては 漆黒の影を生みださん。
影の名は 混沌を統べる 邪悪の神なり。

最後の部分ですが、ニズゼルファは勇者誕生以前から存在していたので、ここで生まれた邪神の神はウルノーガということになります。

そしてこれは勇者のまばゆいリア充の光によってウラノスが闇堕ちしたことを示唆しているのです。

ウラノスはセニカに対して恋心を持っていた

ウラノスはローシュとセニカが見せつける仲睦まじさを相当うらやましく思っており、勇者にかなりのコンプレックスを持っていた故に、魔王となったウルノーガが欲したのは勇者になる事でした。

優先順位的に大事なのは聖樹と一体化することのはずなのですが、ウルノーガは勇者になることにこだわりました

その証拠にラストバトルのウルノーガの第一形態は禍々しさこそあれ、勇者風です。ウルノーガが聖樹で勇者の剣を手にしたときのやり取りやテンションの高さを考えると納得です。そこから導き出されるウルノーガの

「勇者は悪魔の子」計画の最終シナリオ

ローシュ(主人公勇者)は悪魔の子であるが、自分(ウルノーガ、ウラノス)こそが真の勇者なのである、という構図を描きたかったのではないかと推測します。上昇志向が激しいウラノスの考えそうなことで、魔王ウルノーガの人間臭さが伺えます。 

ウルノーガ救世主伝説

ウルノーガーの勇者コスプレが出てくる場面がもう一つあります。

それは表シナリオの異変後、サマディー北部で勇者の星を一刀両断するときです。

ウルノーガとしては、勇者の星にいるニズゼルファ本体は覇道に邪魔なので、破壊したわけですが、その時のウルノーガさん、ノリノリでヒーローチックな登場をしておりました。勇者の宿敵、邪神ニズゼルファ相手に、勇者の剣で立ち向かう。

その瞬間のウルノーガは間違いなく勇者だったのです。

セニカちゃん見てるかな~と、ハイテンションで勇者の気持ちだったに違いありません。 

実はこのシーンでウルノーガがニズゼルファ(体)を消滅させたため、「聖龍」と「邪神ニズゼルファ」の悠久の戦いに決着がついてしまいました。

聖樹の産んだ魔王が侵略者の邪神を打ち取ったのです!

ある意味めでたしめでたしです。

サマディーのファーリス王子は事情が全く分かっていないながらも、ニズゼルファである勇者の星を一刀両断した謎の黒い勇者(実はウルノーガ)を救世主と呼んでいますが、ウルノーガの行為は紛れもなく救世主でした

解釈によっては、聖樹が生んだウラノスがニズゼルファの力を吸収して、最終的にニズゼルファの体を消滅させたので、聖龍としてはこれも勝利ではないかと思います。

この時ウルノーガは聖樹の力を吸収していることから、聖龍と一体化しています。実際、ウルノーガの最終形態は聖龍のなれの果ての様な邪龍と一体化した格好で、ニズゼルファの魔力に聖龍の力が合わさった究極生物です。

なのでウルノーガは聖龍と力を合わせて邪神ニズゼルファを倒したともとれます。

その時、聖樹(聖龍)は「自分の産んだ存在のウラノスに乗っられる」という、よくわからない状態になっているので、ウルノーガの体内に捕らわれた聖樹(聖龍)を開放するのが表シナリオの最終目標となりました。

表シナリオの物語は、聖龍視点だと、「毒をもって毒を制した後に、解毒をしたでござる」という話だったのです。

 

とにかく、ウルノーガの勇者コンプレックスはお分かり頂けたと思います。そして

そのコンプレックスの根本が恋心です。

ウラノスのローシュ殺害の動機は嫉妬とセニカへの恋心、力への誘惑、何よりローシュさえいなければ、と思ったためだったのです。

善のウラノスだってこんな事カミングアウトできるわけありません。

そもそも本当にニズゼルファに操られていたのか?

ローシュ殺害時のウラノスさん、ニズゼルファに操られていたとしたら、ニズゼルファ吸収後はもっと操られるはずです。でもそういう描写はなく、ウルノーガの言動にもニズゼルファの意志は感じませんでした。

そもそも、ニズゼルファの意志で操られたのであれば、ウルノーガはその後ニズゼルファ復活のために暗躍するところですが、皆さん知っての通り、むしろニズゼルファに下剋上を果たしております。

藁にもすがる思いとはいえ、あの邪神ニズゼルファにしては雑な作戦です。

そもそも、殺害時周到に、中盤の武器だが暗殺に最適な「どくばり」を準備しているあたり、事前に殺害を計画した疑いがあり、確信的な匂いがします。

常識的にラスボス戦で「どくばり」は持って行かないですよね。直前にメタル狩りでもしてたのかな?

ローシュ殺害時の表情もしっかりしており、最近のドラクエ特有の操られた直後の黒紫のオーラもありません。

ウラノスは、ニズゼルファがローシュに倒されることをすでに想定しており、その際にニズゼルファの力を吸収しようと前々から画策していた・・と考えることができます。

これだとどう考えても、「ニズゼルファにあやつられた云々」は言い訳にしか聞こえませんよね、善のウラノスさん。そもそも本当に善なのか?(後述

実際は「操られていた」のではなく、邪神にそそのかされていたのでしょうね「ローシュを殺して、ついでにパワーアップすればセニカは自分のものになる」と・・

 

余談ですが、ウラノスは魔王になった後も、セニカがいる時の塔には手を出していないです。

元仲間のネルセンの国は躊躇なく必要以上に姑息な手段で滅ぼしたのに(余談ですがウラノスがネルセンを脳筋野郎とバカにしていたのは容易に想像できます)、セニカ関係の物や場所には手を出しておりません。異変時の爆心地に近かったセニカ像も無傷なところに、魔王ウルノーガの愛を感じます。

ただ、天空の神の民の里にあったローシュとセニカのツーショット像は、異変時に破壊しています(笑) おかげで主人公が「時の歯車」を拾ってタイムリープできたと考えると複雑です。

もしかしたら本人なりに、セニカを助けるために勇者X魔王になったと考えると面白いです。勇者の力を得た魔王は時の番人化したセニカを戻すことも可能だったはずです。

なので、魔王ウルノーガも塔への鍵である「時の歯車」を求めていた可能性もあります。

預言者ウラノスもセニカと同一遺伝個体である、セーニャとベロニカに対しては特別な気持ちを持っているような気がします。

ということで

物語の発端は壮絶なる三角関係だった!?

という可能性が出てきました。小説版が出たらそんな話になりそうです。 

 

聖樹と一体化した究極体ウルノーガ VS 邪神ニズゼルファどっちが上なのか?

設定的に考えると、聖龍とニズゼルファ両方の力を取り込んだ最終形態の魔王ウルノーガの方が理論的に上です。ニズゼルファですら手出しができなかった聖樹を破壊できた所でもウルノーガが上です。

ということで筆者が思うに究極体ウルノーガの方が強いとおもいます。

でも主人公が実際戦うと、圧倒的にニズゼルファの方が強いことはお分かりだと思います。

その理由を考えるに、そもそもニズゼルファと戦った舞台は、勇者の星の中の謎の宇宙空間です。

見るからニズゼルファに有利なバフがかかるようなアウェーな場所に見えます。下手したら、ニズゼルファの闇の衣もあの空間の中でしか使えない可能性すらあります。

ウルノーガは勇者の星を破壊するとき、この空間には入らず、外から強引に破壊しました。もしかしてウルノーガはこの時に相当の力を使った為に弱体化した。という妄想も可能です。

ということで、わざわざあの謎宇宙空間に飛び込んでニズゼルファを倒した11主人公、すごい不利な状況をものともしなかったという事になります。結局主人公が最強なのです。

裏シナリオのウルノーガさん

こういった事情が分かると、裏シナリオ序盤で勇者の星が落ち始めたときの"ウラ"ノーガの焦りが非常に面白く感じます。

勇者の星のやばさを知っているのはほぼウルノーガだけ、ウラノスだった頃からのトラウマなのでガクブルです。あの時点のウルノーガ様では邪神に全く太刀打ちできないですからね。

とにかく早く勇者の剣を手にして聖樹パワーを吸収してあの星を壊さないといけないのですが、この時間軸では焦りすぎたウルノーガ、あっさり勇者に殺されてしまいます。

それでもニズゼルファが気になるウラノーガは、ニズゼルファへのヒントともいえる負け惜しみを勇者に伝え死にます。伝えない方が勇者にとって不利なはずなのに、です。これはツンデレですね

ということでウルノーガもウルノーガなりに世界のことを考えてはいたのではないでしょうか?

最後に・・

表シナリオの善なる方の預言者ウラノスさん

表シナリオで一回聖樹と世界が崩壊したあたり、預言者は割と無能だということがわかります。

結局ニズゼルファ(勇者の星)は自分の本体ウルノーガが片づけたので、勇者を魔王の策略に誘導しただけの存在となっている。

なので分身ではあっても本当に善なる存在なのか?首をかしげる所です。

ウルノーガも自分の分身である預言者に関してはスルーです。賢明な魔王が自分の分身に気が付かないことはないと思うんですよね。

なので善なる分身というより、実は単に魔王が変身した姿の可能性もあり、そう考えるとウルノーガさん、結構お茶目です。

裏シナリオの最初の方でも、主人公はすでに知っている情報を伝えて消えるだけでしたね(笑

でも後の登場の時にはセーニャとベロニカに特別な懐かしい感情を抱いているようでもありました。

そう言えば預言者というからには、どこから預言をもらってくるのでしょう?

聖龍からとは考えにくいんですよね。なので預言者というのは自称っぽいです。

ただ、実際に未来の出来事を知っており、それによってカミュ様をピンポイントで遣わして勇者がデルカダール王に処刑されるのを防ぎました。

となるとこいつも、もしかして・・・タイムリープしている臭いんですよね。。。

となるとあそこの序盤で勇者が処刑に相当することをされて、魔王ウルノーガ完全勝利な世界も存在するのかもしれません。

ということでウラノスさん、まだまだ解明されていない闇が残っていそうです。

  

ここまで読んだあなたはもう大魔王ウルノーガ様の虜になることでしょう。

そしてこちらは、そのウラノスの人生を狂わせた元凶のセニカの話です。

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次はすでに多くの人をとりこにしているカミュ様

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ドラクエ11の全体像を掴むのならこちらの記事を。 

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ドラクエ4考察始めました

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